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デジタル化に遅れた後進国・日本。今後立てるべき戦略は?
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現代の日本人にとって、日本とは何となく先進国なイメージが強いですよね。

でも最近の実情を見ると、どうもそうではないらしいのです。

それどころか、デジタル化の面で見ると、今では海外と比べて大幅に後れを取っており、完全に後進国のレベルに成り下がってしまっています

 

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る

 

今回ご紹介する本はこちら。

デジタル化が刻々と進む世界、そして技術革新が遅れている日本の実情。

それらの対比を見つつ、 日本が今後発展していくためには一体どういったビジネスを構築していくべきなのか?

というテーマを分かりやすく解説してくれている本です。

 

今後僕たちが投資していく企業を吟味する際のヒントにもなりますし、

自分でビジネスを持っているもしくは持とうとしている方にとっても、教訓として得るものが非常に多い内容となっています。

 

デジタル化が進んでいる国の実例

手に埋め込んだチップで決済するスウェーデン

デジタル化が進んだ国では今どんなことになっているのか?

それを端的に表す例として、スウェーデンの革新的な決済方法が紹介されています。

 

スウェーデンは世界トップレベルでデジタル化が進んでおり、キャッシュレス決済はすでに国全体で当たり前のレベルになっています。

それどころか、QRコードでの決済すら過去の産物になりつつあるようです。

 

そんな中、最近ではついに体内にマイクロチップを入れる試みが始まっているようです。

引用元:マネセツ

あるスタートアップ企業が始めたサービスのようで、すでに数千人レベルで利用を開始しているとのこと。

手の甲に米粒大のマイクロチップを埋め込むことで、改札口のゲートやレストランでの会計などの決済時に手をかざすだけで済んでしまうものらしいです・・!

どこかのSFで見たような光景が、もうすでに現実のものとなっています。

 

シェアリングエコノミーが急速に発展した中国

お隣の中国でも、キャッシュレスは当たり前です。

インターネット人口は8億人を越えており、そのほぼ全ての人がスマホでの決済システムを日常的に使いこなしています。

 

普及度は本当に凄まじく、

  • 路上生活者の人でさえ、QRコードを掲げている
  • 神社ではお賽銭箱がなくなり、代わりにQRコードが貼られている

 

なんていう面白い話もあります。にわかには信じられないですよね・・・

 

キャッシュレスだけではありません。

他の一例として、シェアリングエコノミーがあります。

中国人にとって特に身近となっているのは、シェアリング自転車ではないでしょうか。

 

引用元:安住生活

シェアリング自転車は、専用アプリをインストールし、自転車についているQRコードをスマホでスキャンすることでロックが外れ、利用可能となります。

アプリを開くと、街のどこに空きの自転車があるのかが一目で分かり、他の人に取られないように予約することも可能。

値段は時間制で、30分の利用で20円程度と超格安。

さらに、乗ったあとはどこにでも自由に乗り捨ててOKという使い勝手の良さ。

 

このシェアリング自転車、既に中国ではかなり普及しています。

僕も2年程前、2018年頃に中国へ行く機会がありましたが、その頃には既にこのシェアリング自転車が街中を走り回っており、物凄く印象的でした。

 

これを日々使ってもらうことで、運営側には、交通量の可視化だけでなく

  • 顧客がどこで乗ってどこで降りたかを知ることで行動パターンを把握する
  • 客層(性別や年齢)を詳しく知ることで、他業種のお店などに有効な情報を提供できる
  • ショッピングモールやレストランを建設・運営する位置を最適化する

という具合で、

要するにサービスそのものより、それを利用してもらうことで様々な業種にとって超貴重な顧客の行動データを大量に吸い上げられるというのがキモです。

 

中国はこの大量の顧客データがかき集められる体制を維持・拡大していくために、

自社サービスの使い勝手の良さをトコトン追求し、ユーザーに長い間愛好し続けてもらえるように日々改善を重ねています。

 

信用度を数値化。ジーマクレジットとは

いまや完全にデジタル先進国となっている中国のなかで画期的なアイデアとされているのが、各人の信用度を数値化するシステムです、

どういうことでしょうか。

以下で具体的に説明しますね。

 

ジーマ・クレジット

中国でのデジタル化を支えている決済システムのアリペイを提供する王手・アリババの傘下に、「アント・ファイナンシャル」という金融会社があります。

 

引用元:dataway

ここが2015年に始めたのが、「ジーマ・クレジット(芝麻信用)」というもの。

これ自体はアリペイの機能の1つなのですが、 アリペイの利用履歴を中心に、

提携サービスの利用状況やアリペイ上の友人も含めて膨大なデータを収集してAIで分析する事で、ユーザーの「信用スコア」を算出しています。

 

このスコアが高いと、アリババが提携している企業が提供するサービスを利用する際に特典を受けられるメリットがあります。

最近ではそれ以外にも、

  • 街中の傘や充電器が無料レンタルできる
  • 賃貸の敷金やホテルなどでデポジットが不要になる
  • 銀行からの融資が受けやすくなる
  • 婚活でモテる

    といった具合で、スコアの高さ自体がステータスとなり、自分の信用力を公私ともに世間へアピールするための強力な武器になっているようです。

     

    そんなアプリ経由の利用履歴だけ見てて正確なスコアなんて出てくるのか?

    と思いたくなりますが、 

    • 高級ブランドのお店
    • 個人商店
    • 屋台
    • タクシーや映画館
    • 水道などのインフラ
    • 税金払い

      というように、アリペイは日常生活でのほぼ全ての支払い時で幅広く利用されているので、それに伴う膨大なデータを収集できる立場にあります。

      よって、算出されるスコアの精度はかなり高いようです。

       

      そのため、ユーザーはみんな躍起になってスコアを高めようと努力します。

      それと同時に、ユーザーはこのシステムをゲーム感覚で楽しんでいるようで

      • 自分のスコアをSNSで公開する
      • フリマアプリで出品者の信用度を示すためにスコアを掲載する

        といった事をしてる人も多くいます。

         

        企業としては、ユーザーのスコアデータを参照することで

        • 融資の決定や婚活のマッチングが円滑にできる
        • 取引上で問題を起こしそうな人をあらかじめ容易に回避できる
        • 信用確認のチェックに伴う人件費を減らせる

           

          というように、このジーマ・クレジットはユーザーにも企業にも大きなメリットを与えています。

           

          信用度の数値化が中国人を変えた

          このシステムを導入したことで、中国人のマナーが以前と比べて格段に良くなったという話があります。

           

          もともと、中国人は他人を信用せず、”損したら負け”といういわゆる性悪説を思想として根底に持っている傾向がありました。

           

          そのため、以前の中国では一人一人が損をしまいと好き勝手やっていたことで民度の低さが目に余るレベルではあったのですが、

          上のようなシステムを導入したことで、”損をしないために”、良いことを積み重ねようとするマインドが育っていったのでしょう。

           

          このあたり、日本人は違います。

          日本人は、例え自分のためにはならなくとも、人のための善行を積めば報われるという性善説が、心の根底にあります。

           

          それは素晴らしいことなんですが、それ故、実利主義な中国のように、自分の行動が直接的な利益につながるような技術革新を起こす発想にはなりにくかったのかも知れません。

          オンラインとオフラインが融合した社会・OMOとは

          混在から融合へ

          元々オフラインしか無かったところに、オンラインの要素がどんどん参入。

          近年ではそこからさらに技術は進歩し、今となっては、 基本的に何をするにも常にオンラインに接続された状態になっています。

           

          常にオンライン。

          それがベースとなっている思想として、OMO(Online Merges with Offline)という言葉があります。

          オンラインとオフラインが融合し、一体のものとして捉える考え方です。

          ”混在する”ではなく、”融合する”というのがポイント。

           

          常にオンラインで接続された状態を構築しつつも、オフラインという選択肢も残す。

          昔はオフラインがあくまでベース、オンラインは部分的な付加要素でしか無かったという関係性が、まるっきり逆転したかのような構図です。

           

          現状の日本では、オンラインとオフラインはまだ別々に切り分けされているビジネルモデルであることがほとんどです。

          しかし時代の流れはそこから進化し、オンラインとオフラインという意識すらしなくなるほどに両者の区別がなくなる世界になっていくと言われています。

           

          それでもオフラインは無くならない理由

          オンラインが主体となっていますが、だからといってオフラインが消えてなくなる事は決してありません。

           

          なぜならば顧客にとって、オフラインと言う選択肢がベストであるタイミングも時にはあるからです。

           

          例えば、何か飲み物を飲みたいと思った時です。

          目の前にコンビニがあるのに、わざわざインターネット経由でジュース1本を注文する人はいません。

          顧客は、オンラインとかオフラインとかいちいち考えてはおらず、その時最も便利な方法で買いたいだけなんですね。

           

          オンライン・オフラインを明確に切り分けするのではなく、ユーザーがその都度使いやすいように、いずれの選択肢も用意しておく

          この顧客目線での考えがある限り、オフラインのビジネスが無くなっていくことはありません。

           

          オフラインならではのメリット

           

          また、アフターデジタルが進んでいるアメリカや中国では、リアル(オフライン)のことを

          体験価値の提供や信頼獲得のための貴重な接点だと認識されています。

          オンラインがビジネスのベースとなってきたことで、むしろオフラインの役割はより重要になるのです。

           

          ここでも例に挙げるのはやはり中国です。

          フーマーという、生鮮食品のスーパーマーケット。

          オンライン・オフラインの両方で、注文・購入ができます。

          オンラインで注文を受けると、店舗から半径3km圏内であれば30分以内で配送することを徹底しており、顧客から重宝されています。

           

          また、オフライン販売の場合、フーマーの店舗に入ると、

          鮮度の高い商品がたくさん並んでいるのが見られるだけでなく

          • オンライン注文を受け、倉庫から商品を高速でピックアップする大量のスタッフ
          • 店の裏にある配送センターまで一気に搬送するためのコンベアーが天井を走っている
          • 生きた魚がたくさん泳いでいる水槽が見れる

          などなど、店舗自体がアミューズメント施設と化しています。

           

          これが顧客にとって、オンラインでは決して味わえないインパクトのある体験として印象に残り、この店のリピーターとなる大きなきっかけになるのです。

          アフターデジタルの世界で生き抜くビジネスの形

          ここまでをまとめますが、

          要するに、アフターデジタルにおいてビジネスの基本とされるのは

          1. 自社のサービスを多くの人に、長く利用してもらう
          2. それにより大量の顧客行動データを収集する
          3. そのデータを分析し、顧客のニーズを正確に把握する
          4. 自社のサービスを見直し、製品および顧客体験を高速で改善する

          このループをとにかく繰り返す仕組みづくりをすることです。

           

          自社のサービスがインフラとなり、お金を生み出す「購買データ」をより多く持っているプラットフォーマー。

          アフターデジタルとなった世界においてトップに君臨するのは、こういった企業になるでしょう。

           

           

          世の中は、人々が価値を見出す対象がモノからコトへと変化してきています。

          要するに、企業がいま一番価値を高めていくべきなのは、顧客体験です。

          良い製品はもちろん変わらず求められますが、それも顧客体験を向上させるための手段の1つに過ぎません。

           

          ここまで読んで頂けた方には、今の日本がいかにアフターデジタルの世界に近づけていないかが理解できたかと思います。

           

          大昔には、モノづくり大国・ニッポンとして世界をリードする立場にいたのは事実ですが、

          今となってはそれと同じやり方で世界と戦おうとしても、残念ながら全く太刀打ちできないでしょう。

           

          日本もアフターデジタルの思想をよく理解し、それに沿ったビジネスモデルを展開していけるよう大きく舵を切り始めなければならない。

          そんな時期に来ている、かも知れません。

           

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