

第2回目は、入口戦略について解説していきます!
前回記事はコチラ↓
前回は、この投資手法を実践するにあたっての考え方や前提についてのお話をしました。
今回は、株式投資の入口である銘柄選定やエントリー時の考え方について解説していきますね。
それでは、宜しくおねがいします!!
目次
投資の対象は低位株だけ?
本投資法の投資対象は、低位株だけに限定しています。
低位株って聞いたことありますか?
一般的には、株価が500円を下回るような安い株のことを指します。
少額投資家でも手を出しやすい価格帯なのが大きなメリットではありますが、株価が安いのにはそれなりの理由があります。
業績が低迷していたり、稼ぐ力が弱かったり・・・。
なので、低位株は適当に選んで投資すると恐ろしいことになります。
低位株が紙くずになる可能性は、大型・中型株のそれよりも格段に高いですからね。
そんな危険とも言える低位株だけをなぜ投資対象にするの??
と思われる方もいるでしょう。
それは、
銘柄選択さえ間違わなければ、少額資金でも低位株によって戦略の幅が広がり有利な投資ができるからに他なりません。
その理由をこれから解説していきます。
各銘柄の保有株数は200株以上
僕の投資法に限った話ではありませんが、株の投資やトレードで勝つなら、最低でも200株以上を保有するやり方での取引でないと勝率は安定しないという事実がまずあります。
もし最低単元の100株しか取引しないようなやり方だと
株を保有した後の選択肢としては
- 保有を継続する
- 売ってノーポジになる
の2択しかありません。
利確するにしても、どこまで株価が伸びるなんて誰にも分かりません。
これに対して、例えば1つの銘柄を200株保有する場合は
- 保有を継続する
- 100株だけ売る
- 全部売ってノーポジになる
という新しい選択肢が出来ます。
同様に考えると、300株、400株と増えていった場合、それに比例して選択肢も増えていくことになりますね。
資金量の多いほうが株式投資を有利にできるというのは、そういった株の複数単元買いができるからというのが理由として大きいです。
これについては、自転車をイメージしてみると分かりやすいかもです。
引用元:ペダリスタ
2段変速のギアしかないママチャリよりも、20段変速できるロードバイクの方が遥かに効率よく前へ進めるでしょ?
上り坂であればギアを軽くして体への負担を減らし、逆に下り坂であればギアを重たくして一気に加速する。
その時の状況にあった最適なギアの枚数を選択し、自分の力を効率的に伝達する。
これを株式投資に当てはめるなら、1枚のギアは最低単元である100株、といった具合。
投資するなら、選択できるギアの枚数が多いほど有利に決まっています。
でも、軍資金が100万円足らずの投資家が、株価が数千円もするような銘柄を200株以上買っていたら、5銘柄なんてとても振り分け出来ません。
だからこそ、低位株に照準を絞って投資しようというわけです!
投資銘柄を選定する
ここからは、
- 売買する銘柄の選定
- 株を買うタイミング
について解説していきます。
まず銘柄の選定ですが、上で書いたとおり、本投資術の取引対象は低位株のみ。
下手に買うと破滅するので、リスクを可能な限り抑え、しっかり選定をしないといけません。
そのためにやるのが、銘柄のスクリーニングです。
スクリーニングによる銘柄探し
選定の基準としては、財務が安定していることが大前提です。
長期を視野に入れて投資をすることになるので、すぐに潰れそうにない健全な会社である必要があります。
それを考慮して、スクリーニングの条件を設定していきます。
以下は、僕が普段スクリーニングするときの設定例です。
見るべき指標は他にも色々とありますが、選定をシンプルにするため、条件はあえて少なくしています。
スクリーニングの設定例
- 株価:500円以下
- ROE:10%以上
- ROA:5%以上
- 自己資金比率:40%以上
これらの指標はセクター毎に目安が微妙に変わってきますが、これくらいあれば、ある程度経営が安定している健全な企業だと判断できます。
ROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)により稼ぐ力を、
自己資金比率により借金の度合いを、それぞれ確認します。
利益率については企業が先行投資期に入ってたりすると悪化するものなので、必ずしもこの値を満たしてないとダメという訳ではないです。
これはあくまで参考値。
自己資金比率はけっこう重視してます。
その企業が投資期であろうと利益回収期であろうと、自己資金比率が30%もしくは20%台にまで低下してると、何か不測の事態が発生した際に難局を乗り切れず倒産するリスクが高まるからです。
低位株で上のような条件を満たしている銘柄はそんなに多くありませんので、スクリーニングした後に残った銘柄を確認していくのにはそんなに時間はかからないはずです。
銘柄が絞れてきたら
スクリーニングにより、条件の良い銘柄をいくつかピックアップできたら、さらに詳細を見ていきます。
まずは、銘柄の属するセクター。
いま旬のセクターであるのが望ましいです。
IT関連とか働き方改革関連とか、多くの投資家に期待されているセクターの方が人気なので、そういったところに投資したほうが将来的に株価が伸びる可能性はやはり高いです。
次に、近年の業績推移。
低位株でスクリーニングしているので、黒字が年々拡大している銘柄にはなかなか出会えないでしょう。
(そんな業績が続いているなら今ごろはとっくに株価1000円は余裕で超えてるはず)
これは、黒字をある程度キープし続けているようであればとりあえずOKです。
右肩上がりである必要はありません。
また、配当利回りについても見ておいたほうが良いです。
低位株は業績の不安定さゆえに無配当であることが多いですが、それは特に問題ありません。
逆に、配当利回りが高い銘柄であるほうが要注意です!
その理由は、高配当すぎる銘柄ほど、減配リスクがどうしてもつきまとうからです。
特に、配当利回りが5%を超えるような銘柄のホルダーは配当目当ての保有であることがほとんど。当然っちゃ当然ですが。
そんな銘柄がもし、業績悪化により減配もしくは無配となった場合・・・
失望売りの圧力が一気に高まり、株価急落の大きな原因になってしまいます。
そういった意味では、高い配当利回りはキャピタルゲイン狙いの投資にとって、時には逆に利益を減らす要素となり得ます。
どこで買う?チャートを確認する
さて、投資したい銘柄がいよいよ絞れてきたら、次に見ていくのは・・・
どのタイミングで買うか?ですね。
いくら財務健全で業績が安定していても、株を買うタイミングが悪ければ勝率は上がりませんし、望める利益も少なくなってしまいます。
そのタイミングを判断するときに使うのが、テクニカル指標です。
といっても、数多くある指標を全部見る必要なんて全くありません。
最低限、ローソク足と移動平均線くらいで十分に事足ります。
これは僕が現在保有しているスパークス(8739)の月足チャートです。
トレンドとしてはこの数年間ほぼ停滞していますが、水平線を引くと分かる通り、割とキレイなボックス圏を形成しています。
ズバリ、この銘柄の買い場はチャート内の光っている部分、170円付近です。
ボックス相場で売買するなら下線で買って上線で売るのが基本的な戦略。
コレ自体は非常に平凡なことを言ってるのですが、ポイントは月足で見るということ。
月足くらいの長期軸になると、日足以下の短期軸よりも遥かにチャートの形が安定しています。
形が長い間、変わらないんです。
そのため、多くの人が月足チャートを売買判断に使っています。
その結果、何か起こるのかというと・・・
月足の直近安値の付近には、非常に強い反発圧力が働くのです。
上のチャートの場合、過去に4度もこの水準で反発していますので、多くの投資家がこのラインを意識していることが分かります。
よって、次もこの水準まで株価が落ち込んでくれば、おそらく高い確率で再び株価が反発していくと推測できます。
色んな低位株のチャートを見ていくと、ダラダラとした下降トレンド、もしくは一定の価格帯を長期に渡って行き来するようなボックス圏を形成しているような銘柄が大半です。
それだけ見ると、長期目線で投資する気が失せる人がいるかも知れません。
しかしそれ故に、買うタイミングはむしろ見つけやすいのです。
直近安値にもうすぐ差し掛かる銘柄や、長いこと底値付近に沈んでいる銘柄がいくつか見つかるはず。
そういう下落余地が少なそうなチャートが見つかれば、エントリーの大チャンスです。
売買タイミングは分散し、細かく買う
ベストの買い場は上の通り、直近安値もしくは底値付近で沈んでいるときです。
それなら、その買い場で一気にたくさん買い込めば最も利益が出るのでは?と思うでしょうが、それは都合が良すぎます。
実際には、底値まで落ちる手前で株価が反発していくことはよくあります。
底値まで待ってからまとめ買いする予定が、思惑よりも高い株価から反発が始まってしまい、結局エントリーできず悔しい思いをする。
なんてのはよくある話です。
結局のところ、株価がどう動くかなんて誰にもわからない以上、一度に全株をまとめ買いするのはギャンブルに等しい行為です。
そんな運任せなことを続けていたら、勝率は間違いなく落ちます。
なので、そこは売買タイミングを分割していくのが良いでしょう。
(そうじゃないとわざわざ低位株を選んだ意味がないですからね!)
上のチャートで言うと、株価200円を下回ったくらいで少し買いを入れておき、株価がさらに下がるようなら徐々に買い増しをしていくイメージです。
ここで注意ですが、買い増しをしすぎて資産ポートフォリオのバランスを崩さないように気をつけてください。
あくまで、1銘柄に投入するのは全軍資金の20%以下というを常に保つように。
そして、底値である株価170円付近で、買える範囲のMAXロットで株を仕込められれば最高の状態です。
例えば、資産ポートフォリオを考慮すると、この銘柄で買えるのは最大1000株までだとします。
その場合は
②さらに株価が落ちるようなら、買い増しを進める
③さらに株価が落ちていき、底値の170円付近になったときにちょうど保有株数が1000株になるように調整する
このような買い方ができれば、仕込みとしては成功です。
ちなみに、打診買いで少し仕込んだ直後に株価が反発した場合はどうするか?ですが、
それは無理して買い増さない方が良いです。
そのままでは取れる利益が小さくなってしまいますが、勝ちは勝ちです。
むしろ株価が反発した後に買い増しすると、その後また株価の下落が始まったとき不利になります。
高いところで買い増してしまったわけですからね。
とにかく、安値を丁寧に拾うことに集中してください。
ロットを上げすぎてガッツリ勝ちたい気持ちは分かりますが、最も大事なのは大勝ちすることではなく、負けないことです。
というところで、今回はここまでです。
長文になりましたが、読んでいただきありがとうございました!

利益を積み上げられるかは、利確をうまくできるかにかかっています。
次も超大事なことを書きますので、ぜひ読んでくださいね!