
最近、FIRE(経済的に自立して早期リタイア)の言葉が流行し始めて以来、多くの人がこのFIREにあこがれを抱き、目標にするようになりました。
ただいろんな人を見ていると・・・
FIREとは言っているものの、具体的なビジョンがあまり明確になっていない方がけっこういるようです。
がんばっていつかはFIREするぞ!
って言うだけなら、誰でもできます。
でもなんとなく目指したところで、残念ながら「いつか」なんて日は一生来ません。
そこで今回の趣旨。
タイトルの通り、あなたが明日1億円を手にするとしたら?
という場面をリアルに想像し、
- FIREを達成したらどんな生活がしたいのか
- いつまでに、どれだけお金を貯めたらFIREするのか
この2点を明確にすること。
これがハッキリしてないと、目標も、それに向かっていくためのやる気も生まれません。
遅かれ早かれ、FIREを目指す人にはこの考えるという作業が必須です。
この記事を見ていただいたのも何かの縁ですし、せっかくだから一緒に考えてみましょう!
目次
明日、1億円を手に入れたらどうする?
まずイメージしてほしいのは、
明日、1億円を手に入れる自分。
明日手に入るとしたら、何をしたいですか?
どんな暮らしを望みますか?
まず、パッと頭に浮かんだものをピックアップしていきましょう。
ちなみに、1年前の僕が描いていた夢は、以下の通り。
昔のノートを見つけたので読んでみると、こんなことを書いてました。
恥ずかしいですが、ちょっとだけ抜粋して紹介します。
投資で成功してFIREを達成したらやりたい夢について。
投資で成功したら成しとげたい夢!
- ヒゲ脱毛
- 気兼ねなく海外旅行にいく
- 会社からの解放
- 値段を見ずに服を買う
- 高級車を買って乗り回す
なんという私利私欲にまみれた夢w
やりたいことを全部で30個ほど書き出していましたが、他の項目もだいたい同じような物欲系の夢。
最後の方だけ申し訳程度に家族サービス的なことを書き足すという、まさにペラッペラの夢を力強い文体で書いてました。
にしても、その描いた夢に「ヒゲ脱毛」が1番最初に書かれていたのは一生の謎です。
とまあ、冗談はさておき。
自分が手にしたことないような大金を想像すると、このように短絡的な使い道をイメージするもの。
僕に限らず世の中の大多数の人々は、そうなりますよね。
2つの疑問点
それから1年余り経過した現在、僕が上で書いた夢を見て感じたことは2つ。
まず1つ目。
これは成功しないと出来ないことなのか?
・・・いやいや。
脱毛や海外旅行なんて、いつでも出来るし!
本気でやろうと思えば、今すぐにやれることですよね。
そして2つ目。
これは本当にやりたいことなのか?
これも違いますね。
上で書いてたのはぶっちゃけ、お金が余るほどあればとりあえずやっとくか!くらいのノリで考えただけ。
心底やりたいなんて、これっぽっちも思ってないはず。
よって、「なんとなくやりたいこと」というのは、目標のうちに入れるべきではありません。
目標がぼやける原因になります。
ホントのホントは、何がしたいの?
じゃあ今度は、もう少し真剣に考えてみます。
もし自分の手元に1億円あったらどうするか。
これだけあれば、今の仕事を辞めるという選択肢がまず真っ先に浮かぶはず。
30代で1億円。
これで収入源を切ってしまって大丈夫?1億円で足りる?
と感じる人もけっこういるかもですね。
これについては、リタイア後にどんな生活をしたいかで違ってきます。
今でも感じている幸せを、毎日味わう
僕が本業の仕事をやめ、自分の時間を自由に使える立場になったら・・・
・・・
【ある1日の例】
まず、朝は8時~9時頃に起床。
家族みんなで朝ごはん。
家事も終わって一息ついたら、運動がてら子供を連れて少し散歩に行く。
その後、のんびり読書をする。
お昼になったので、昼食を取る。たまには僕がご飯をつくってみようか。
ご飯を食べ終わったら眠くなってきた。
少し昼寝をしたら、ブログでも書こうか。
夕方になり外が涼しくなってきた。ちょっと走りに行こ。
一汗かいたら、お腹が減ってきた。
妻の手料理を満喫。今日もうまい。
もうこんな時間か。お風呂入って寝なきゃね・・・。
例えばこんな、フツーの休日みたいな生活。
意外とこんな1日でも良かったりしませんか?
そこに、1億円の有る無しは関係ないんですよ。
現時点で幸せだと感じていること。
それをいつでも味わえるようになるだけで、僕としては十分すぎるほど満たされた生活です。
生きたいように生きるって、お金かかるの?
あとはそこに加えて、人生にうるおいを与える「ぜいたく」をどれだけ盛り込むか。
- 外食で美味しいものを食べる
- 旅行する
- 自分の趣味を満喫する
などなど。
僕はこの辺りを考えても、日々の生活にお金をかけるのは自分自身さほど望んでない。
それが最近分かってきました。
特にグルメでもないので高級料理にはそこまで興味ないし、旅行だって年に1,2回で十分。
間違っても世界一周したり、はたまた毎日のようにホームパーティーを開いたりしたいとか絶対に思いません。メンドイし。
自分の趣味といっても、今は読書と投資くらいしかハマっているものがなく、浪費するものが現状ほぼない。
そして投資をはじめて以来、物欲もどんどんなくなってきています。
そう思うと、今の僕が生きたいように生きても、実はそんなに多くのお金を必要としないんですよ。
たぶん、家族全員分を考えても月20万円。年間で言うと240万円。
最低これくらいあれば、ある程度は幸せな生活を送れるはず。
たまに美味しいものを外で食べたり、ちょっと旅行に行ったりするのを考えて少し多く見積もっても、年300万円ほどあれば事足りるんじゃないかと。
本業をリタイアしたら、働かなくなるのか?
あともう1つ、考えておくべきこと。
本業をやめたらそれ以降はもう働かないようなイメージをなんとなく持ってしまいがちですが、本当にそうでしょうか?
例えば、リタイア後は特に働かず、上で書いたようなまったりした毎日を送り続ける。
これ、たぶん飽きますよね。
確かにその日だけで見れば、いい一日だと感じますよ?
だけど毎日毎日、こんな刺激の乏しい生活をしていては脳ミソの退化が加速するだけ。
退屈すぎて長くは続かないはず。
スポーツなどで目標作ってがんばればいいじゃないか!というのもありますが、僕の価値観的にそれもちょっと違う。
以前では考えられなかったことなんですが・・・
今の僕の心境としては、例えFIREを達成したとしてもなんらかの仕事は続けると思います。
時間に制約があるサラリーマンはやめるとしても、たぶん副業として違う仕事をやってるでしょう。
ちなみに僕の場合は文章を書くのが好きだったりするので、それでお金を少しばかり稼いでみるとかね。
いわゆる自分のペースで仕事をしつつのんびり暮らす、サイドFIREの状態。
副業がもしうまくいって月5万円、10万円とか稼げるようになれば、本業をやめるために必要な資金はさらに少なくて済みます。
資産取り崩しのシミュレーションをしてみよう
加えて、今やっている資産運用も当然続けていくので、お金を複利で増やしつつ生活費を取り崩すことになるでしょう。
具体的にイメージできるよう、以下でシミュレーションをしてみます。
資産取り崩しシミュレーション
- リタイアする年齢:50歳
- 本業はやめるが副業は続ける
- 金融資産:5000万円
- 資産運用利回り:3%
- 年間取り崩し額:180万円(毎月20万円ー副業5万円=15万円の取崩し)
この条件でのシミュレーション結果は、以下のようになりました。
この条件なら、100歳を超えても1600万円以上のお金が残っています。
今回設定した条件について、
- 運用利回りが3%と低めにしている
- 取崩し額はたまのぜいたくを考慮するともう少し増えそう
このあたりの数値を調整するとまた微妙に結果が変わってくるのですが・・・
要するにこの結果からおおよそ分かるのは、
僕の望む生活を実現するには、50歳までに約5000万円を貯められれば十分だということ。
そして、普通の生活を送るだけであれば、1億円も必要とせずFIREが可能ってことです。
まずざっくりでもいいので、自分自身でシミュレーションをしてみることを強くオススメします。
そうすれば、
- FIREを達成する期日や金額
- そこに行き着くまでに月々どれだけお金を貯めないといけないのか?
- どれだけ支出を減らす必要があるのか?
この辺りがとってもクリアに見えるようになり、日々のやる気がモリモリ湧いてきますよ!
以上が、僕の場合のざっくりした例です。
もちろんこのシミュレーション結果は人によって千差万別ですが、自分のやりたいことから将来設計を考えるまでの流れ。
これについては、なんとなく見えましたよね?
ちょっと俺/私もやってみよっかな?と思ってくれたそこのあなた。
その気持ちが冷めないうちにやりましょう!
今日、今すぐに。
FIREを達成したいなら、とにかくゴール設定ありき
ここまでの流れをもう一度おさらいします。
- FIREを達成したいと望む人は多いが、そこに行き着くまでのロードマップが全く描けていない人は多い。
- なんとなく達成できたらいいなと思うだけでは、まず達成は無理。
- 自分が本当にやりたいこと、幸せだと感じることは何か?真剣に考えてみる。
- すると、自分の老後に必要なお金が月単位でハッキリとイメージできるようになる。
- そこまで考えてはじめて、FIRE達成までの道すじが見えてくる。
自分が1億円を今持っていたら。
すなわち、もうお金のために仕事をする必要がなかったら。
自分は何をしたいのか?どう生きたいのか?
FIREを本気で目指すためには、この思考が絶対に必要です。
何度も言いますが、ゴールが明確になるから、そこまでの道中もがんばることが出来るんです。
ゴールが意識できているから、そこまでの道のりを短縮するようなアイデアも浮かんでくるんです。
というか、ゴールが見えてなければどこに向かって走っていけばいいのか?分かりませんよね。
1億円欲しい!と、適当に口にするのはカンタンです。
でも、よく考えずそのままなんとなく努力っぽいことを続けていたら、ゴールに全然近づけていない自分に絶望し挫折してしまう日がいつか必ず来ます。必ずです。
しつこいようですが、大事なことなので最後にもう一度書きます。
とにもかくにも、どこがゴールなのかをまず決めること!
これさえしっかり出来てれば、そこから先は踏んばらなくても走り出す気力は自然とわいてきます。

自分の目指すところが見えてきて、きっと楽しいですよ!